THE NATIONAL THOROUGHBRED RACING ASSOCIATION (NTRA)――全米サラブレッド競馬協会
●1997年4月、"サラブレッド産業提携"のために、ジョッキークラブThe Jockey Club、ブリーダーズカップ社Breeders' Cup Ltd.、キーンランド協会Keeneland Association、およびオークトゥリー競馬協会Oak Tree Racing Associationが、それぞれ$1,000,000の出資を決定しました。後に有力馬主たちによる全国サラブレッド協会The National Thoroughbred Associationも$1,000,000の出資を公約し、これらの資金が新設される競馬統括組織の基礎となりました。
●1997年8月、組織にNTRAという名称が与えられ、仮のマネジメントチームが組織されました。12月には、事業計画の公表、理事会の創設が行われ、1998年1月には、ケンタッキー州レクシントンLexingtonに、事業推進のためにオフィスが開設されました。
●こうして、1998年4月、競馬に対する認識と人気の向上、およびサラブレッド産業における経済状態の改善を旗印に、競馬事業の中枢機関としてNTRA(全米サラブレッド競馬協会)が正式にスタートしました。
●4月下旬、NTRAのコミッショナーおよび最高責任者としてティム・スミスTim Smith氏が迎えられました。彼の実績には、80〜90年代にゴルフ、および世界的な男子テニストーナメントの形成、再編成、1996年に開催されたアトランタオリンピックにおける初期のマーケティングプランを立案などがあげられます。
●サラブレッド産業事業者の広範にわたる連合であるNTRAは、現在、とりわけ、競馬場、馬主、生産者、場外馬券投票組織、調教師、騎手、および競走馬セール会社から成り立っています。NTRAは、他の競馬事業者からのメンバーシップ会費、および資金供給を通じて、北米競馬のマーケティング、広告、プロモート、テレビ放映を請け負っています。遠距離通信技術、消費動向調査、および法律に定められたイニシアティヴに基づいた、競馬産業全体の利益のための事業推進で、関連する組織は利益を得ることができるのです。
●スミスは、NTRAの業績中、前例のない全国的な広告キャンペインを展開しました。1998年に女優ロリー・ペティLori Pettyが演じる4本のコマーシャルを含む$15,000,000のキャンペインで、NTRAのスローガンである"Go Baby Go"のフレーズをファンに印象づけ、1999年のさらなるキャンペインでは、$25,000,000をかけて、有名な喜劇俳優リップ・トーンRip Tornが演じる8本のコマーシャルを展開しました。
●1999年からNTRAは、フォックススポーツと提携して、1月から8月までの期間、多くのレースのトップに位置づけられている著名な中距離ダートレースで争そう"NTRAチャンピオンズオンフォックス"という新たなレースシリーズを創設しました。"NTRAチャンピオンズシリーズ"では、フォックスネットワークで放送される"スーパーシリーズ"を構成する5つのG1レースを制した馬に、$5,000,000のボーナスが与えられます。NTRAは、チャンピオンズオンフォックスシリーズをVisa U.S.A.とナショナルカーレンタルNational Car Rentalがスポンサーを務め、ABCとESPNで展開されている4歳馬のプレ三冠をアレンジしたイベントとして位置づけることにしました。
●全国的な広告キャンペインとテレビ放映が、NTRAの戦略上の骨子になっています。競馬に新たなファンと収益をもたらす事業への着手、全国的なスポンサーシップとプロモーション、つまり、顧客サービス係のトレイニング、ファンエデュケイション、マーケティングのデータベース構築、新たなメディアプログラムの開発、免許交付と馬券販売促進の分野も、NTRAの戦略の一部に含まれます。